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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

シェリル・ナイト8   です!

シェリル・ナイト 1
シェリル・ナイト 2
シェリル・ナイト 3
シェリル・ナイト 4
シェリル・ナイト 5
シェリル・ナイト 6
シェリル・ナイト 7


この続き〜。
シェリル・ナイト 8

アルトとヌーリィが走り出した。


「"だんな様が、退避扉にたどり着くのと、ルンバ軍団が追着くのは、ほぼ同時になります。"」
「急ぐわよ!」
再び運転席に戻ったシェリルが命じる。
急がなきゃ!
なにかが操っているにしろ、あんなものに掃除されるのだけはごめんだ。


「ハッ、ハッ、 」荒く短い息を繰り返す。
自分に比べて、ヌーリィの息が苦しくなっているのがわかる。
アルトは、かがんだ姿勢を作るとつないだ手を大きく引き寄せる。 ヌーリィを背中に納める。
「えっ?」
ヌーリィが何か言う前に彼女を背負いあげて、アルトが言った。
「しゃべるなよ? 走るから、舌かんじまう。」
言い捨てると、アルトが走り出す。
ヌーリィは振り落とされない様にしっかりとしがみついた。

アルトが風を切る、
彼の首筋に回した自分の手に力がこもる。

走る、走る。
ヌーリィの顔は、アルトの髪に埋もれる。 人の匂い包まれる事が安心に変わる。
それから・・・荒い呼吸を調えながら、ヌーリィが少しだけ振り返ってみると、背後には迫るルンバの赤い発光体が無数に広がっていた。


「"シェリル様、だんな様まであと22秒です。 ですが、ルンバが追い着いています。"」
「最初から分かってるわよ! このまま踏みつぶして行くのよ!」
実際、斥候だろうか警戒のため? はぐれて走るルンバを、少し前から時々はねたり踏みつぶしたりしている。

やっと、照らし出すランチアの光軸に、走るアルトの背中が浮かび上がる。
女の子を背負い、走っている。

「『アルト! そのまま防災扉に飛び込んで。外のロボットは踏みつぶすわ!』」
シェリルの声がインカムからアルトに伝わる。
「『了解!』」


「キット、タイヤは大丈夫よね?」
「"ラン・フラットですから。"」
・・・。
憮然と会話は終わるが、事態は進む。

ガッガッ!
ルンバを踏みしだく車の振動が酷い。
「ふんっ! (じゃあ、遠慮無く~) 行くわよ!」
シェリルがハンドルを切る、アクセルを思いっきり踏んづける。
ランチアはその側面から、なぎ倒す様にルンバの群に突っ込んだ。



扉をあけ、辛うじてアルトが飛び込む、重い扉をルンバの侵入の前に閉める。
その時、アルトは無数のルンバをはじき飛ばすランチアの雄姿に、車内のシェリルが片目をつぶって見せるのが見えた気がした。

ガチャン!
間に合った!
火災、あるいは防爆仕様の非常扉だ。
これなら時間が稼げる。
ヌーリィを背中から降ろしてやる。

念のため、レバー式のハンドルの隙間に、待避所から持って来たナッッ缶を挟み込む。
よしっ、これで外からの開放は物理的に困難になる。

「ヌーリィ!奥のエレベーターに乗る。行こう。」
脱力して座り込んだ少女が慌てて飛び上がる。
「はっ、はい!」
返事も慌てている。

ヌーリィに笑い掛けてから、アルトはインカムに呼び掛ける。
「シェリル! こっちは無事だ。そっちは?」
インカムからはザーッと薄いノイズが響く。
「シェリル?」

「『何よ!こっちは変わらずルンバとダンスだわ!』」

車が滑る音、バキバキバキと…何かが潰れる音。

「よかった、無事だな?」
エレベーターを見付けたヌーリィが上階ボタンを押す。
「キット、エレベーターが降りて来るまでどれくらいかかる? その時間まで持つか?」
一瞬の間。

「『アルト! あんたね、ここまで来た恋人をほおって、・・・ 』」
ザッ、ノイズが入りキットの声が被さる。
「"だんな様、あと3分53秒です。こちらは大丈夫です、シェリル様は私が御守りします。"」

「わかった。頼む。そちらの脱出経路はあるんだな?」
「"おまかせ下さい。"」
再びマイクノイズが何かを引っ掻くような音を拾う。
ザザッ、
「『勝手に決めないで、キット! アルト、私は大丈夫。行って!』」
「わかっ…」

ガシャン!
アルトの答えは、何か大きなモノが、頑丈な防御扉にぶつかる音で遮られる。
ドカン!
再び大きな力が打ち込まれる。
今の一撃で、先程の防御扉が内側にひしゃげている。
もう三回?いや二回、同じ打撃があれば扉は開いてしまう。



「なっ、何あれ?」
シェリルが荒い息で呟いた。
ひと通り、はじき飛ばしたり、引きつぶしたルンバの破片を、仲間のルンバがかいがいしく掃除するものだから、掃除をするルンバ達と、その他のルンバが、今はシェリルの車を遠巻きにして囲っている。


アルトが隠れた非常扉に体当たりを繰り返すルンバは、太めのドラム缶の様な?
200キロか、300キロはありそうな巨体を、その扉に打ちつけている。
「"航空機燃料処理用のルンバです。 あっ、すみませんルンバは商品名です。"」
「・・・。」

ガシャン!
巨大ルンバの攻撃が再び扉に突き刺さった。



つづく!

では、明日からお出かけです。
ええとね、次回こそ宇宙へ?


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  1. 2014/09/05(金) 23:24:58|
  2. 作品(マクロス小説)
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