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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

シェリル・ナイト7  アルトとシェリルの地下世界冒険?

書いた。
嬉々として書いたら、結構な長さになった? でもまだ地下です。アクションまで長いよ・・・。
スピード感とか出てるでしょうか?
なんとなく古典的な「あの」作品のイメージがあります。スピード感は腐海の底くらいのイメージで読んでください。(スンマセン

さあ、今週末は実はちょっとバイク・ツーリングの予定。
続きは、再来週くらいになりそうですが、お待ちいただけると幸いです!

では→ 
オ・レ・ヲ・ナ・メ・ル・ナ・・・


ジーッ・・・

ブザーが鳴り、貨物兼用エレベーターが着床する。
数百トンを一度に上下させる巨大な人口重力フロアは、精密に静かに、地下に降り立った。

取り込まれた太陽の明かりは、奥まったこの区画には、わずかしか届かなかい。
低いエレベーター・ゲートが開放されると、ギシギシと重なるように、固まっていた、薄いグレーと赤く光るセンサーでできた大群が、列をなして降りる。 隊列となり進む。
そして、最後に中央に残った、1メートル足らずの人の形の様なモノは、すべてが去った貨物エレベーターから、ゆらゆらと降りて行った。



「"そこを右に。"」
キュッ!
ほぼ直角の脇道に、シェリルは車を滑り込ませる。

地下ゲートをくぐってから、すでにだいぶ経っている。
「キット!まだ?」
その言葉が終わるその瞬間。
ランチア・インテグラーレは地底フロアに到着した。
ガイノス空宙港の基礎部分。
非常時シェルターともなる、柱だけが林立する広大な地下空間。


シェリルの目の前には、ぼんやりと口を開ける巨大な空間が広がる。
順番に並ぶ天井採光部の薄明かりと、キットのヘッドライトの光軸では、その無限とも見える空間の向こうは捕らえきれなかった。

「・・・アルトは、ここにいるの?」
「"はい。 シェリル様の推理です。"」
「!っって、いなかったらどうするのよ?」
不満気を超えて、シェリルの声に怒気がこもる。

「"知りません。"」

あっ・・・んた、開いた口がふさがらない!

車載AIは事も無げに会話を続けた。
「"とにかく探しに行きましょう。 シェリル様とのこの会話はいかにも無駄です。"」
「あっ・・・あのね・・・


ったく!
ガンッ!
シェリルが乱暴にアクセルを踏む。
キュキュッ!
インテグラーレがスキット音をあげて前進する。

「ホント!嫌なヤツ・・・) さっさと、センサーなり飛ばして調べるのよ! このっ、知ったかぶり!」
「"やっています。"」

あああっ!
優秀でなかったら踏みつぶしてやるんだから!




「・・・どうするの?」
装備をまとめるアルトに、ヌーリィが問い掛けた。
薬が効いているのだろう、彼女の体調は大丈夫そうにみえる。

行動食、ポケットライトなど、幾つかの緊急備品は身に着けて持って行く事にする。
「そうだな・・・、とりあえず上に向かう方法を探そう。 なるべく多くの人がいるところで、助けを呼ぼうか。」

ヌーリィがうなずく。




「"シェリル様"」
シェリルは周囲に視線を配りながら運転を続ける、無視。 キットの次の言葉を待つ。
いちいち返事なんかしてあげないんだから。
インテグラーレが、並ぶ列柱をかすめる度に風を切る。
ヒュン、ヒュン・・・

「"報告を続けますよ?"」
ため息まじりにキットがつづける。
あんた何様よ?

「"さきほど左方向の第四保守エレベーターが着庄しました。 距離は1・2キロ南東。例によって画像配信がうまく繋がりません。 ですが、工事作業器機を降ろすとの申請はあります。 今朝の4時37分の電子申請です。"」

明け方の4時?
「絶対変よ、それ。」
「"ええ。降りて来たモノも変です。左方向。 そろそろ見えませんか?ほとんど並走するような状況になりました。"」
「え?」

薄い明りは、数十メートルの間隔で並ぶ柱に区切られている。
その列柱をストロボの様にくぐりながら、彼方の先を、赤い光点の大群が進む。
羽虫のような小さな駆動音がうなる。

小さな機械?
うねる様に整然と。
今は細長く固まった隊列となって進んでいる。
ビッシリとしたその全体像は、昆虫かなにかが這う様にも見える・・・。


「なっ・・・なに有れ・・・」
シェリルの声が小さく漏れた。

「"ルンバです。"」
「ル・・・?」

ルンバ?
「"ああ、失礼しました。ルンバは商品名ですね。自律型自動清掃ロボットです。"」
「ルンバなの?あれが全部?」
「"はい。おそらくこの基地すべての。 軍規格品が六割含まれていますから、かなりの突撃強度かと。この先の一点に向かって進んでいます。"」

・・・この先にやっぱりアルトがいる!

「キット! 焼夷弾とかないの?焼尽くすわ!」
「"シェリル様、本当に残念ながらこの車には武装はありません。"」
「役立たず!」
「"まあ・・・、ですが発光弾ならあります。"」
「いいわね、 警告しなきゃ!」
「"了解です。 運転は代わります。シェリル様は助手席のグローブボックスを開けて下さい。"」
「これ?」
シェリルはハンドルを手放して、助手席のボックスを開ける。
「発射の操作盤とかあるの?」
「"いえ、手持ち式の筒がありますのでそれです。"」
赤い発煙灯? かなり太めの花火みたいだ。

「あたしが撃つの!?」
「"他に誰が?"」
キュッ、キットが少しハンドルを調整した。
路面の突起物を避けたのだ。

「"運転はわたくしが行います。 シェリル様はウインドウから手持ちで信号弾を発射下さい。2連射出来ます。 タイミングは私が出します。"」

「この私が信号手?!」
それでもシェリルは助手席から身を乗り出す。 
スピードをあげた車の風切音で、とたんに何も聞こえなくなる。

「キット、あなたの声がぜんぜん聞こえないの。なんかないの?」いったん助手席に体をもどしてからシェリルが聞く。
「"了解、センター・コンソールのケースを出して下さい。 ・・・そう、それです。"」
キュッ、またキットが小さくハンドルを切る。
少しシェリルが振られる。
「これ?」
シェリルが取り出したのはシリコーンの透明なチューブだった。
普通の耳栓みたいな大きさ。
「"それです。会話がすべてそれで拾えます。ひそひそ声でも大丈夫です。"」
「わかった。」
シェリルはケースの密閉をやぶると、チューブを左耳に差し込む。違和感は無い。
「"シェリル様、お似合いです。同じ場所にアイウェアもありますので、よろしければお使い下さい。"」
ふんっ。
耳栓が似合うもなにもないわ。
今の声はチューブを介してかしら? 自然な聞こえ方で判断ができない。
シェリルはやはりケースに治まったゴーグルを身に着ける。大きめの丸いレンズのデザイン。
よし!

そして、再び助手席から風の中に身を乗り出す。

「"運転は気をつけますが、両足は開いて安定させて下さい。そう、足にシートベルトを絡ませて置く方が安心です。"」
走る車から上半身を乗り出す。
ストロベリー・ブロンドが大きく風にあおられる。
ああっ、もう、グチャグチャになっちゃうじゃない!

「"シェリル様、両手で筒を支えて下さい。11時の方向。合図にあわせて2斉射します。"」
「わかった!」
応えてから、数十メートルの距離まで迫ったルンバの大群を見る。
瞬く赤い発光体、クローラーの静かに唸るような駆動音。
軍用だから?
かなりのスピードだが、速度はこちらの方が速い。
列柱で4~5ブロック離れた場所を、4~5列の行列が延々と続く。
柱を横切る度に、ストロボの様にルンバの大群も瞬く。
ランチアの風を切る音も増す。

「いきます!」
キットの声がシェリルを引き戻す。

「"投光方向調整、11時、ちょい右、ちょい上。 そこ! 次の柱を過ぎたら撃ちます。"」
「了解!」
シェリルが両足に力を込める。
走る車両の振動にぶれない様にする。

柱の陰が切れる、
「"て!!"」
「て!」
シェリルが円筒の底をひねる。
ヒュッ!
軽い反動と共に、筒から飛翔体が飛び出す。

「"2射目準備…。 3、2、1 って!"」
「て!」
ヒュヒュッ…。
再び発光する飛翔体が地下空間に飛び出して行く。

「(アルト!気が付いて!)」



光り、瞬く尾を引きながら、発光弾がとぶ。 数秒のあいだその軌跡が残り、次の瞬間、ボッっと光る輪が空中に散る。
最初にピンク、次にブルーだ。

薄暗い地下にあって、眩い光弾が辺りを照らしだす。
「なっ?」
驚くアルトの言葉と、びっくりしたヌーリィの声はほとんど一緒だった。
「わあ、花火だ・・・。」



照明弾がゆっくりと落ちる。
見慣れたインテグラーレ。
半身を乗り出していた人影が車にもどるのも見える。

「(ふっ)」
シェリルだ。あのやわらかい巻き毛が目に写った。



「っ!?」
だが、その後方の大群を見て、アルトの背筋が凍り付く。
なんだあれは・・・。

「キット! 聞こえるか?」
アルトは装備品からインカムを取り出すと右耳に装着する。
指向性の装備だ、遠くても、見える場所との通話に難が有るわけが無い。

「状況を・・・」
ヌーリィの手を取り、反対方向に走り始める。その声が途中で遮られる。
「『アルト!先にキットを呼ぶのはあんまりじゃなくて!』」

「って、シェリルか。 もちろん会いたかったよ!状況を報告してくれ。」
「『あんたって、 もっと他に言うべき・・・』」
ザッ・・・ノイズが被さる。
「"だんな様、自律型清掃ロボットがそちらに大挙して押し寄せています。"」
今度はシェリルの言葉を、キットが遮ったのだ。

「"我々の到着前に、やつらの先頭がそちらにたどり着いてしまいます。"」
「わかった。今、L6の柱に居る、L8に非常階段があるみたいだ。そこに向かう。」
ヌーリィの手を引き、走りながら周囲を確かめる。

「"いえ、だんな様。 N6まで逃げて下さい。その柱の内側に機械式の貨物兼用エレベーターがあります。"」

「『アルト!いいわけは後でゆっくり聞いてあげる。今は逃げて!』」
シェリルの声がインカムに正確に届く、発声と通りが良いのだ。
「わかった。あとでなシェリル! 愛してる。」
アルトは通信に応えると、ヌーリィを振り返った。
「大丈夫か?エレベーターまで走るぞ。」
ヌーリィが少し苦しげに息を弾ませている。「うっ、うん!」
ここまで走った荒い息を押さえながら、少女が応えた。

「苦しくなる前に言えよ?おぶってやる。」
「まだ大丈夫。  それよりアルト! シェリルさん、来てくれたんだ。」
「まあな。さっ、急ごう!」
アルトとヌーリィが、再び走り出した。


つづく!
次回、わさわさうざいルンバとのバトル? そして舞台は宇宙へ!(←まじ?
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  1. 2014/08/31(日) 21:55:54|
  2. 作品(マクロス小説)
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  4. | コメント:0
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アルトとシェリルでSF風ショートショートがメインです。
ちょこっとフイギュアとかに逃げる時があります。
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