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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

シェリル・ナイト2

カーアクションのほうです。
ここまでがプロローグね。本編はまだ未着手・・・。
南の島記憶喪失冒険譚の方が、拍手多いぞ・・・?でもとりあえずかけたほうからUPしよう。

ええと、「アルシェリ年表」の方にも書き足していこう。
でないと、どれがどれの話の続きだかわかんないよね?

一応、「シェリル・ナイト」 ←この続きです。

では、よろしければ。

バルキリーが公園に降り立つ。
けして豊かではない葉が散り、小枝が吹き飛ぶ。

「(ったく!管理局の人が泣くわよ。)」

シェリルは再びハンドルを切ると、プラント建設群に向けアクセルを開けた。



バトロイド形態に変形。
センサー群で策敵している、その暗灰色のVFが頭部を巡らす。
ビームみたいに、目に見えるなにかを飛ばしているわけでは無い。
ただ、その視線は空間を裂くように、ジジッと音をたてる。
チュンッ。
アクチェーターの素早い駆動音の後に、回転した頭部が一方向に固定される。
そのセンサーの先で、シェリルのインテグラーレが走り去るのを見つめる。

ガシャ。
ほとんどなんの予備動作もなく、バトロイドからガウォークに変形を終えると、そのVFは再び、宙に舞い上がった。


ピーッ
ハンドルを駆るシェリルのフロントパネルに赤い警告が踊る。
ロックされた?
「ッ!」
シェリルが指示をするよりも早く、インテグラーレのガスクラスターが火を吐く。
車体下部四隅と、その他、計八基。
白煙をたなびく一瞬の加速。
ラリーカーなどには一般的な、安全装備としての補助姿勢機能。
だが、この車には違う意味もある。
シュッシュ!
ガスクラスターが短く、さらに力強く息を吐く。
車は、ほとんど横っ飛びに移動する。
ありえない動きであり、慣性制御がカバーしなければドライバーの意識も飛んでしまうだろう。
ドッ、ドッ!
そして、今までインテがあった路面に着弾の穴があく。
小さくない噴煙がたった。

「”シェリル様、ハンドルをまっすぐ!”」
キットだ。
シェリルが口笛を鳴らす。間一髪かしら。
キュキュ!再びアスファルトを掴むとインテグラーレが路面を蹴る。

「"おそらく指向性の歪縮弾です。 私共のエンジンユニットを射ぬこうとしたと思われます。"」
車は道なりにプラント群の、次々と続く配管の下をくぐる。
配管ブリッジが遮蔽物になる。
上空を押し殺したようにVFが飛び続ける。
ここなら止まる事は出来ないが、時間稼ぎにはなる。
なんにせよ実体弾を撃って来たのだ、捕えられないとなれば何をされるか分からない。
どこに逃げる?

「キット!ごたくはいいから隠れる場所とか、逃げ込める場所を探して!!」

「"すすめております。VFが入り込めない地下空間などが理想的です。 が、同時に追い詰められてしまう危険性もあります。"」
「ぞっとしないわ。」
「"救援要請もここまではジャミングされていましたが、先程やっとコネクトが出来ました。あと12分ほど頑張って下さい。"」

「・・・12分!」
「"11分と47秒です。"」
「・・・11分も!」
「"11分と22秒です。"」
「あんた、つまんないわよ!」

シェリルの目がスロープのある建造物を捉える。
「"失礼しました。すこしでも和んでいただこうと。"」
ハンドルを切る。
プラントに隣接する立体駐車場だ!

AIが反応する。
「"ああっ、良いですね。この方向でよろしくお願いします。 さて、ではこのあたりでご主人さまであれば選ばれるでしょう楽曲などいかがでしょうか。"」

ガッ! ゲートポールをへし折り、インテグラーレが屋内駐車場に突っ込む。
追っ手のバルキリーがスロープの方向に廻る。 これに沿って上昇する。
ヒュン・・・ヒュン・・・、車道を昇るシェリルの傍らを、バルキリーの噴煙が追う。
覗き込むようにコクピットが壁面ぎりぎりに迫る。
パイロットはキャノーピーがミラーになり見えない。
「(なんのつもりなの!)」
シェリルはインテグラーレを駆る。

突然!
『「アタシの歌を聴け~!」』

車内と、すべての場内スピーカー、周辺スピーカーが叫んだ。
激しいイントロダクションが大音量で続く。
「キット!ぐっじょぶ!!」
シェリルが叫ぶ。

車載AIが、周辺スピーカーをもジャックしたのだ。
おそらく飛行するVFに対しても。
立派な軍用兵装の横流し装備だから?
そう、確かにその瞬間に、追っ手のバルキリーが怯んだ。

「"シェリル様!今です。"」
シェリルの進むスロープの少し下方に、遅れたガウォーク形態のVFが浮いている。
「やって!」
シェリルが叫ぶ。
ガスクラスターが再び火を吐く。

ワッ!
低くからぬ側壁をガスクラスターで飛び越えて、HFインテグラーレが空に飛んだ。

「おおおっ~!」
シェリルの叫びと、射手座の彼女自身の歌声が重なる。
ビートの効いたイントロダクションパートだ。

そして・・・、
ガシャン!
ガウォークの背面に、スカルマークの車体が降り立った。

「最大噴射!踏んづけちゃって!」
シェリルが叫ぶ。

「"はい!シェリル様!"」
心なしか喜々とした声をあげて?
AIが操作。 反転したガスクラスターの瞬間最大噴射は、バランスを崩したバルキリーを文字通り、数十メートル下の路面に叩き付けた。

慣性制御がシェリルを守ってくれる。
それでも乱れた髪をかきあげて叫ぶ。
「キット、ジャンプして!上部センサーを破壊する。お尻の堅いとこで潰すのよ!」
シュッ、即座に複雑なスラスター噴射がインテグラーレを持ち上げる。
「"了解しました。私の『お尻』は硬くてございますので。"」

跳ねた車が、スラスターで車体の右肩をあげる。
反対のバンパーが下を向く。
マニュピュレーターを使い、起き上がろうとしていたガウォークの背中に、インテグラーレの角が食い込んだ。
舞い上がった車が勢いよく落ちたのだ。

グシャ!

アンテナとセンサーの幾つかは確実に押し潰す。
「いいわ!キット。今度こそ最大戦速で逃げる・・」
だが、両膝を着いた状態で、バルキリーの両手が持ち上げる。
正座した異形の巨人。
その両手が、シェリルの乗るインテグラーレを、自らの機体ごと押さえ込もうとする。

「キット!捕まっちゃう!先に出る!」
シェリルがアクセルを押し込んだのと、車載AIがブレーキを踏んだのは同時だった。

キッ!
バルキリーの背中で車体が前のめりにつんのめる。
「なっ!なにすんのよ!」
シェリルがシートベルトに抑え込まれながら怒鳴るのと、
キットがバックギアでさらに車を後退させたのと、
彼女の目の前で、噴煙がVFのキャノーピーと射出座席を打ち上げたのも、同時だった。

「なっ・・・、」

飛び退いたインテグラーレは垂直尾翼の手前で止まる。

射出座席は、まばゆいロケット噴射とともに大きな弧を描くと、プラント群の向こうに墜ちて行った。

「・・・。」
あとには両手をあげたバルキリーと、その上に鎮座するスカルマークのラリーカーが残った。

「ふうっ・・・」
あっけに取られていたシェリルが息をつく。

ゲートキーパー師団の高速警戒ヘリと、スクランブルの新統合軍バルキリー。
警察車両の盛大な回転灯が垣間見えたは次の瞬間だった。
シェリルの頭上を、ゲートキーパー基地のVFが2機飛び越える。
射出座席の飛び込んで行った方向へ飛んでいく。

「ったく、遅いわよ!」
シェリルが上空を見上げながら呟いた。

アルトの機体じゃない・・・。


「"ご苦労様でした。シェリル様。"」
車載AIの声はいつも通りの平様なものに戻っていた。
そしてぞくぞくと、各種緊急車両と軍隊が集まってくるのが見えた。




続く!

(っと・・・、いいなああ~。)
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  1. 2014/02/23(日) 21:23:12|
  2. 作品(マクロス小説)
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