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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

決戦前夜29 <フォールド>

今回は説明会?
昨日も書きましたが、すでに7万5千字越え・・・、最初のころと文体とかお話が変わっている気がする。
読んでくれている人、本当にありがとうです。

終わったら再編集して、ピクシブとかにうpしよう。・・・いや自分でもまとめて読めるようにもしておきたいのでさ。たぶん、3章くらいにわければUPできるだろう。


ではとりあえず・・・、言い訳は明日。   
オーロラのような光の後影がゆらめく。
フロンティア船団と、追従する艦船は今だフォールドの渦中だった。
少なくない数の、バジュラ達が先導するように進む。
旗艦マクロスフロンティアの主艦橋では、フォールドアウトまでのカウントダウンが進んでいた。
「・・・フォールド位相順調です。 フォールドアウト予定時刻まであと・・・・・・



<フォールド>


「ふんっ!  」
マリの発声とともに、押しのけられた瓦礫が飛び散る。

「うりゃ!」
蹴り上げた足もとで、幅30センチはありそうな鋼材が音をたてて、転がった。
かなり重そうだが。

「はあっ~!苦しかった。」
それでも、肩で息をする程度のダメージで済んでいる。
『でペンしぶるフィールド』は、彼女に落下した数トンの骨材を支えてくれていた。
マリが、やっと立ち上がる。

「すっかりスーパーウーマンだわ。 なかなか脱出させてもらえないから、焦ったけど。」
「"ごめん・・・。 今の戦闘でまた、3.2パーセントくらい記憶容量が使え無くなったの。"」
間を置いてから、グレイスが申し訳なさそうに告げる。

「・・・ん。」
マリは、さらに細かい瓦礫を蹴散らかしてから、目の前に延びた構造壁の端片を片手でねじ曲げ、押し拡げた。
『でペンしぶるフィールド』が手のひらで表面展開し、輝く。
支点が無くても、その力は壁の残骸を飴細工の様にねじ曲げた。
「すごっ・・・。
さて。 でっあんたは、脳がゾンビってわけね?」
「"けっこうな言い方だけど、正解。"」

マリは、やっと、もとの通路に戻る。
「となると、なるべくダメージのある直接対決は避けたいわね。 あんな化け物と闘って、生身で勝てる気がしないわ。」
「"あら? 本人に向かって『化け物』も酷いわね。"」
「じゃ、体ゾンビの方と。」
「"あはっは、わたしは、頭ゾンビ?"」

ふんっ、このグレイスはほんとうに口数が絶えない。もっとも、いつもどおりなのは安心できるが。
ため息混じりでマリが続ける。
「・・・それにしても、あたしったら強過ぎない? 強いって言うか、『うたれ強い』かな。」
「"わたしも意外に思ってよ。
シェリルでペンの超低温核融合と、究極のウェラブル知性たる私のおかげだけど。"」
「ウェラブル?」
「" っていうか、ほとんど二心同体じゃない?"」
「それを言うなら一心同体でしょ?」

怪我が無い事を確認して、おおサンショウお拳銃と、頼みの綱のシェリルでペンを確認する。
何事もなく、まだポケットに納まっている。
安心。

「"ギャラクシーでも、フロンティアでも戦術支援知能の開発は盛んにやっているわ。
でも、戦績は、たぶん私達の方が勝ってる。”

(マリが周囲を見回す。やっぱりシェリルのイヤリングはグレイスが持ち去ったのだ。)
“どう?準備いい? じゃあ、追いかけましょっ。"」

マリは促されて、グレイスの去った通路を歩き始めた。
船団はまだフォールドの最中だ。
あんまり歩き回れる環境でも本当は無いのだが。
「(フォールド酔いしちゃうわ・・・。)」


頭の中で、グレイスの話が続いた。
「"人工知能とヒューマン兵士の組み合わせは、やはり動きに制約とかあって、派手なアクションは難しいのよ。
だから最近は、同じやるならって、オートマタとか完全自動化兵士の開発が陸戦兵器としては中心かな。
その点、あなたの動きと機転は素晴らしいわ。"」
「ふーん。 ってか、『でペンしぶる』の方がびっくりよ。あれなら無敵軍隊も作れるんじゃないの?」
通路のところどころで、波打つような変形があるのは、戦闘の影響か?あるいはフォールドで感じる平衡感覚の狂いか。

「"あれを、あの大きさの個人装備にするのに、いくら掛かると思う?"」
「・・・現実的じゃないのね?」
「"VFが二個中隊くらいかな?"」
「良く分からないわ。」
「"今の時代、地上戦とか市街戦が戦いの主戦場でもないしね。"」
「・・・なるほど。」

ずいぶん長いフォールドだ。
特有の遊離感が半端ない。

「これ・・・、どこに向かっているの?」
「"バジュラの母星ね。 あと一時間もしないうちに降下作戦になるわ。"」
「特攻?」
「"ええ。"」
「・・・結局防げなかったわね。」
「"もともとこれを阻止するには無理があったわ。
民間チャンネルでの告発、救助要請は発信してある。あとはワイルダーのホットラインがどれくらいSMS本部と新統合軍を動かしたか・・・。 まだわからないわね。"」
「動いてくれているといいけど。」

長い通路を進む。
グレイスが『でペンしぶるフィールド』で、マリに外骨格的補助を施してくれていのだろう。
歩行に自然なアシストを感じる。
なんだか、うんと早い歩み・・・っていうか、ほとんど疾走?だ。


「それで、作戦って?」

「"ケースの弾丸に銀色のが入ってるでしょ? それ、ウィルス入りの魔法の弾(たま)よ。"」
「ウィルスってどんな?」
「"わ・た・し・・・。"」
「はあ?」
何をカワイコぶって? マリが聞き直す。

「"コピーグレイスの新品。体内でワクチンみたいな働きをしてくれる。
最終的には飲み込まれちゃうけど、オリジナルグレイスを強制モード作動前に引戻してくれるはずよ。

・・・。

体ゾンビに打ち込んでやって。できるだけ至近距離でよろしく。"」

「・・・って、 安売りだわ!あんた、どんだけ自分をばらまいてるの!」
マリの歩みの先が開ける。フロンティアの市街への出口だろう。

グレイスがまた、面白がる様な口調で続けた。
「"それと、え・ん・ぐ・ん。"」
「援軍?


って、えっ?」

地上に出たマリの目の前に、小隊規模のEXギア兵の整列が待ち受ける。

ザッ。 
銃を捧げ、敬礼をするその一糸乱れぬ動きは、空気を切り、静寂を唸らせた。

「えっ?」

フロンティアの船殻ドームの背後で、フォールドアウトの閃光がまたたく。
通常空間に戻ったのだ。
残光を受けて、直立不動のフル装備EX兵が、じっとマリを見つめる。
その数、ざっと36 。


続く!!
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  1. 2013/10/05(土) 07:28:57|
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