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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

決戦前夜26 <戦い>

過去作リスト(アルシェリ年表2)、この中段に「決戦前夜」まとめてあります。

続きです。
終わらない・・・、まあ同人作家さん良く使うよね。この「終わらない」・・・。
いや、何でだろうね? 長くなる傾向があるってことだよね?
プロットみたいな短い文章に、目鼻をつけて長くしていくのが小説書きだとしたら、まあそりゃあ長くなるけど、終わらないってのはまた異質な気がする。
分析するに、こんな理由でしょうか。
・もう書くのが飽きた。
・だらだら書いてるの実感してる。
・考えていたオチがぴったしこなくて、展開をむりやり拡大中?

ありゃ?ろくな事無いジャン?
ええい、毎回いいわけくさい。読んだってくださーい。

ついに、「オリジナル」グレイス登場!



外環境から完全に遮断するための、この大袈裟な生命維持兼用の拘束タンクから、脱出を果たしたのが5分前。
フロンティアの連中は私の体に、最低限の補修しかしなかったけど・・・、まあ、これで充分だわ。

そして忌々しいプローブ(端子)が、私の“思考”に介入し始めたのも、5分前・・・。
しょうがない。
作戦遂行が一番重要って、契約しているし。
しょうがないわ・・・。
それ以外に重要なことなんて、たぶん無い。



<戦い>


「"戦闘は優勢みたいね。防衛ラインも押し返している。"」
グレイスの言葉を聞きながら、排気ダクトを進み続ける。
暗い箱状の筒の中、スパイ映画なんかでよくあるパターン。 
時折、排気口から明かりが漏れるが、しゅっ、しゅっ、って、次々と飛びすぎる。
エアシューターって、こんな配管での文書配送システム・・・。 
前世紀、ネット時代以前かな。記録映像を見た事がある。
もっともこちらは、人間配達だけど。


「"止めるわよ。"」
マリの体が、静かなブレーキとともに止まる。
気が付けば周囲に重力も戻っている。
重力ジェネレーターの作動地区に戻った様だ。


ダクト内に座り込んだマリは、再び、おおサンショウおを、拳銃に変える。
それからシリンダーに、2発。 エネルギー弾を装填した。
「これ、けっこう役に立ったわ。」
動作チェックをするマリ。

「"あなたの携帯が、可変金属モデルだから出来たんだけどね。"」
「あら、偶然・・・。」

装填を終えると、ジャケットの内ポケットに銃をしまう。
安全装置はグリップの生体認証が兼ねている。
誤射する事はない。

「で、ここはどこ?」
「"機密区画ね。"」
マリはダクトからはい出した。
体についた埃をはたく。そうした方が人間らしいし、なんて思う。

「"オリジナルに脱出チャンスを与えてから、ずいぶん時間が経っているわ。 グレイスはすでに移動しているかも。"」
「どこにいるか分からないの?」
マリは警戒しながら廊下の先へ、歩みを進める。

「"隠れているわね。 探しているけど分からないわ。探索能力は五分五分だけど、あっちは体の損傷が激しいはずよ。 こっちも頭が半分イカれてるけど・・・、あなたと足してちょうどだわ。"」
「ちょっと! あたしはもともと一人前よ。言うなら1・5とかでしょ。」
「"わたしはもともと二人前くらいなのよ。"」
「なんの自慢?」

半分開いたスライドドア・・・、目的の場所らしい。
再び、銃を構える。 慎重に、破壊された部屋をうかがう。

そう広くはないが、天井が高い部屋。 研究室?
中央のカプセル状の設備は破壊されている。

「やっ・・・」
赤い血とともに、コンソールデスクにどうみても死体・・・。 白衣の男性がうつぶせになっている、マリには正視出来ない。
「"・・・"」
グレイスは黙ったままだ。


デリンジャーを構えたまま、中央のひしゃげた隔離ポットを確認する。
カプセル状の容器にはまだ、ゲル状の液体が残っている・・・。
グレイスの姿は無い。

そして・・・、シェリルのイヤリングが、すぐ脇の分析装置然とした、器機内に掛かっていた。

「・・・あった。」
マリが、銃把でガラスケースの様な球体を割ると、小さく揺れたイヤリングが音をたてた。




「"マリ!後ろ!"」

警備兵!
とっさに身を隠したマリの頭上を、銃撃が過ぎる。

実弾?
いや、反応が遅い・・・。ショック弾か?
こう見えて何度も銃弾にさらされているのだ・・・、危険度の察知もだんだん板に付いて来ている。

さらに奥のスペースへ飛び込むと、マリは反撃のために銃を構える。


ボッ! 威嚇の照明弾のようなモノが打ち込まれる。
おかげで相手が見えた!
三体の警備ロボット。 自走式の1メートルくらい、クラッシックな樽型だ。

放たれた鎮圧用の砲弾から、眩い閃光とガスが広がる。
マリは、低く伏せる。

だが、次いで指向性のセンサーを、一通り室内に放った警備ロボ達は、何かに気が付いたのか、あわてて銃撃を天井方向へ向けた。

「?」

ガシャっ。
突然、キャトウォークから落ちて来たのは裸体の女?
いや、とび降りて来たのかも知れない。

って、グレイス?
「"あっら~・・・、ひっどい有様だわ。"」
こっちのグレイスが言う。

四つん這いで、正確には右脚はくっついているだけで機能していない様にも見える。
両手と左足の、三本脚で、動く。
すばやくだ。

瞬く間に、低い位置から蹴り出された回転運動の足が、ロボット達を蹴り飛ばす。

「なっ!」
3、400キロはありそうなロボットよ!
息をのむマリ。

吹き飛んだ警備ロボ達が黙り込むと、ゆらりとグレイスが立ち上がる。

そして・・・振り返る。
マリの持つイヤリングを見る。
一瞬の間を空けて、にっこりと笑った。


「り・・・、リアルゾンビだわ。」





ゆっくりと、いや、ゆっくりとしか動けないかの様な、グレイス。
所々に、ふさがらない傷が開いた体。
血が流れる事も無く、赤い筋肉の様なモノが、その奥に見え隠れする。


「それを・・・。 返して下さるかしら?」

目の前のグレイスが、マリの持つイヤリングを指し示しながら言った。
自分の体からではなく、実際の空気を伝わる彼女の声は何か変に聞こえる。
録音した自分の声を聞くような? でも、何度も聞いた声のはず・・・。

「"大佐って呼んであげて。『シェリルには私が渡します』、でいいわ。"」
聞き慣れたいつものグレイスが促す。

「・・・大佐? シェリルには、あたしが・・・」

「あなた、何者?」
その目が、あまりにも異質に思えて、マリはとっさに銃を構え叫んだ。

「動かないで、大佐!」

そして、その次の一瞬、対面に立つグレイスの手が閃(またた)く。
ヒュッと、音が後から聞こえる。なにかが飛んで来る。

それは、人が操る速度ではなかった。

バチッ!!
激しい音をたてて、マリの、『でペンしぶるフィールド』が反応する。
右手からマリの背中にかけて、衝撃を弾き返すエネルギーフィールドが、マリを囲む曲線状に爆発する。

その曲線は、グレイスの手首あたりにつながっていた。
「っ!単分子ワイヤー?」引戻されるそれを見つけて、あわてて退きながら、マリが叫ぶ。

「"ごめん!攻撃は予想していたけど、やることが早いわ! フィールドの展開が間に合わなかったら首が飛んでた!"」
「あんたがやってるんじゃない!」
グレイスを怒鳴りつけると(目の前のグレイスはまったく動じないが)、マリは、瞬時に次の行動に転じる。
もともとあたしだって、身体能力は高いのだ!
ほとんどバク転のような動きで、デスクを飛び越えて、グレイスと距離を取る。


もう一度、ゆっくりとその首が動く、オリジナルのグレイス。
その手が、ふたたび瞬く前に、マリはデリンジャーの6連弾を放つ。


ドドンッ!  重なった音が部屋に響く。

ヒット! 食い込んだエネルギー弾は彼女の左肩の皮膚をえぐるが、打ち抜くことは出来ない。
「! まじゾンビね!」


「"マリ!いったん引いて!ワタシに考えがあるわ。"」
「言われなくても逃げるわよ!」

もう一度6連弾を放つと、グレイスの隙を捕らえて、マリが通路に飛び出す。


「!!」
だが。
両手を前に組んでの、ボクサーの様なガードは、何とか間に合った。
一瞬、遅れた『でペンしぶるフィールド』の展開も、マリを守ってはくれた。

でも、飛び込んできた男の、鋭い平手突きに、吹き飛ばされる。
弾き飛ばされたマリの体を守るために、壁面との衝突で、『でペンしぶるフィールド』が反応する。 指向性の爆発が飛び散る。
隔壁をめちゃくちゃに破壊しながら、マリは崩れ落ちた。

倒れるマリは、攻撃してきたのが誰だか、やっと確認する。

「ブ・・・、ブレラ?」


ちょっと・・・、もう一人ゾンビがいたんだっけ・・・。


つづく
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  1. 2013/09/13(金) 23:04:50|
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