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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

決戦前夜16 <友軍2>

決戦前夜シリーズ 目次

この続き、続き~。

ええと、ではそろそろお昼つくって、海浜幕張に向おう。
いいわけは明日!


データの欠損率3.724パーセント・・・。
バグが増えてる。
これだとすぐに、短期記憶に問題が起き始めるわね。 
弊害は、感情の制御が効かなくなる・・・。 最悪、暴走か。
保護リミッターがあるけど、許容値が低いわ。
どこかでマリに説明しなきゃ・・・。


<友軍2>

「グレイス?」
マリがグレイスに呼びかける。2度目だ。

「"あっ・・・ごめんなさい。ちょっと休んでたの。"」
「最近多くない?まあいいけど。 ねえっ、あの艦長さんって、動いてくれるのかしら?」
「"そうね・・・。"」

少し間を開けてからグレイスが続ける。
「"とりあえず、『本部と新統合軍中央に、増援要請を。』なんて、言っていたから・・・。
ランカちゃんからの報告があれば、具体的なシェリル救出作戦に動いてくれると思うの。
バジュラとのコンタクト、意志疎通による交渉の可能性は、シェリルとランカちゃんにかかってるって事は、理解してくれたと思うし。"」

「お金は良いのかしら?」
「"あら、請求書は来るわよ。 ただ、ここまでの流れが真実として公表されれば、どちらかと言うと、賠償請求をフロンティア政府に求めたいわね。  ・・・だから、2億クレジットはあなたのお小遣いでいいわ。"」
「また・・・。 ってか、あんたクレジットの使い道に興味無いんでしょ?」
「"この体じゃ使えないじゃない。"」
「・・・まあね。」



マリは周囲を見回す。
思いのほか、この広い受付ロビーは静かだ。さっきまで軍艦のブリッジ(艦橋)にいたのも信じられない。
宇宙で戦う軍艦のブリッジ・・・。 ここは(フロンティアは)、そんなものがビルのすぐ外に係留されている様な、せまい宇宙船の中だったんだ・・・。 マリは改めてそんな事も思う。

「ここまでかな? 私達に出来る事って・・・。」

ベンチに一人腰掛けて、マリが会話を続ける。
もちろん端から見れば、彼女の話し相手となる人物はいない。

ほんと、独り言少女よね。怪しいわ~。



「マリー・アントワープさん? よかった、まだいらして。」
「!」
新統合軍士官?
待ってろって、言ったのはそっちじゃない。
にこやかに声を掛けて来た、オフホワイトの制服の女性に警戒する。
マリのいぶかしげな表情を読み取ったのか、その女性士官が続ける。
けっこうな美人だ。背も高い。

「ああっ、この制服?
私はキャサリン・グラスです。 新統合軍大尉だけど、今は出向でSMSにいるの。
さっきはブリッジには居合わせなかったけど、話は聞いているわ。
アンジェローニ少尉の件、ありがとう。
容態も安定したみたい。問題はなさそうよ。現場復帰もすぐ出来そうだって。」
「・・・そう。良かったわ。」

マリの返事に、グラス大尉が、にっこりと微笑む。
「で、ご依頼の件の回答の前に。
あなたはフロンティア人よね? 今は誰の指示で働いているのかしら? もしかしてギャラクシー?」

なにこの女?ぶしつけ・・・。
「私の意志で、行動しているだけよ。 あえて言うなら、お友達だったグレイス・オコナーのためかしら。」
「グレイス・オコナーに、友達がいたなんて初耳だけど・・・。 まあいいわ。
ご存じの通り、いつ次の大規模戦が起きても不思議じゃない状況だからね。 あなたに注意できる人って案外少ないのかも。
こちらで調べても、ギャラクシーの在フロンティア勢力があなたにコンタクトしている兆候はなかったから。」

「ギャラクシーの在フロンティア勢力?」

「知らないの?フロンティアには彼らの大使館や出張所もあれば、企業体の支社、支店も有るでしょ?
ギャラクシー籍の人達だって、昔からたくさんフロンティアで生活してる。
このままだと、在籍ギャラクシー(人)と、受け入れたギャラクシー難民との格差が問題化しそうね。秩序を維持するのは大変だわ。」

「何だか政府の人みたいね?」
「染み付いちゃっているのよ。」
「グラス・・・って。 もしかして、大統領の関係者?」
「父よ。」
「あら。」

グラス大尉は、急に軍人の顔に戻して見せながら続ける。
「話しを戻すわ。 特に最近は、ゼネラル・ギャラクシー社の技術部門の動きが顕著で、フロンティア政府は警戒しているみたい。」
「非合法なの?」
「ううん~、説明出来ないけど。 正体不明のネット発信とか、暗号じみた情報のアップとか。フロンティア政府の解析では追いついてないって印象ね。」

「・・・。」


「もうすぐ、ランカさんが、アルカトラスから戻るわ。 当直医がメディカルチェックをするって。 ケガとかじゃなくて、必要な検査があるみたい。」

ここでも、キャサリン・グラス大尉は、マリの顔を見て一呼吸おく。
あなたはもっと詳しい事知っている? そう聞いているのか。

「ああ、そうそう。 ワイルダー大佐からは、基本的にご依頼は請けさせてもらいますって伝言。今の契約のオプションですって。
追加の覚書はあとで送ります。サインアップして返して下さる?」
「ありがとう。」

「ここからは個人的な質問だけど、グラス大統領の言動って、この2週間くらいでだいぶ変わっちゃっているの。 連絡も取りづらくなってるし。」
「・・・。」

「いろいろとご存じみたいだから、お願いするけど。 あなたがギャラクシーだろうとフロンティア人であろうと、目的のために市民を巻込むのは許されない。父もそういう事をする人間ではないわ。」
「・・・ツウエルブの父と母に言っておくわ。 次の選挙でもハワード・グラスに入れる様に。(次の選挙があれば、だけど・・・。)」

「よろしく。」
再び、にっこりと微笑むと、キャサリン・グラス大尉は、立ち去った。





「なんかやな女!」
駐車場の車に乗り込み、マリはハンドルを握る。
出口の段差で、小さくポーシェが揺れる、ガタンッ・・・。

「"っ!"」
「グレイス?」
「"なんでもない。なんか変なショックがあったんだけど・・・大丈夫。 すぐに薄らいだわ。"」
「なんだか、あなたも疲れてるのかしら?」
「"そうね・・・。"」


"(兵装インプラントの、強制モード起動信号? こんな拡散電波みたいなモノで、何を標的にして? 
ギャラクシーか・・・、あいつらが復活をたくらんでいる?)"
こんどこそ、グレイスは、ありもしない背筋に悪寒が走るのを確かに感じた。




「本部、OKだ! 強制モードの起動確認、捕獲対象のブレラ・スターン少佐を確保した。 
直ぐに修理に回す。予備パーツは右脚と腹部ユニットが必要だ。脚部の大腿骨アキュムレーターも交換・・・。」
薄れる意識の中で、俺の事を「修理する」なんて言うのは、ギャラクシーの人間だな・・・と、彼は思った。
不覚だ。この状況では、ギャラクシーの秘密組織に捕まるのは、フロンティアに暗殺されるのと大差ない。

くそ! 修理なんていうな、このインプラント野郎・・・。 
オレは、お前らとなんら変わるところはない・・・のだ・・・。




つづく!





次回! グレイス回想で、アルシェリ・スター・デート!! ほんと?
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  1. 2013/07/13(土) 10:39:45|
  2. 作品(マクロス小説)
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