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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

決戦前夜2(睡魔と魔女)

ええと、まだ邂逅篇?
とりあえず、グレイスと、本編の主人公女子の出会い篇です・・・。

シェリル出てこないよ・・・、そうです。たぶん最後まで直接は出てこないかもしれませんが、でも基本アルシェリっす?
これに需要あるのか? すみません、書いてて楽しいからいいやって?
それでは! 続き~    
決戦前夜2(睡魔と魔女)


マリ・アントワープ
芸能事務所仲間からは、マリーと呼ばれる。
19歳。
地元のハイスクールを卒業後に、ダンスパフォーマーを志望して、アイランド・ワンに来た。
二年前だ。
出身は環境艦のアイランド・トウエルブ。同じ移民船団内で、物理的な距離があるわけじゃ無い。けれども、アイランド・ワンに比べれば、トウエルブは、はるかに恵まれた自然環境を有していた。
つまりは、マリは都会に出て来た女の子だった。

バジュラとの(やっと政府発表で怪物の名前が決まった)、最初の大規模戦が発生した時。
避難先のシェルターから開放されたあとに、郷里に連絡すると、ツウエルブのママは呑気にこう応えたのだ。
「宇宙人だったって?どんなだったの?」
・・・もっとも、被害の惨状とニュースが伝わってからは、『メインランドは危ないから早く帰って来てちょうだい!』の連呼に変わったが。


やがて船団はもとの生活を取り戻し、マリの生活も元通りとなる。
仕事も相変わらず、あるような、ないような。

そんな中、なんやかやと、理由を付けて開かれたパーティーの一つ。
マリは、フロンティアでは違法とされる、情報系インプラント・ドラッグを、大学助教授を名乗る男に、施術してもらった。
施術の際の、圧着式自律カテーテルのむず痒い感触も最近の体験。


「・・・詳しいのね。」
「"うふふ。 ねえあなた、なんでワタシみたいな魔女が、自分の頭の中に突然現れたか、知りたくはない?”」
「・・・ふん!」
自分の頭の中で、勝手に会話を進めるこの”女”に不快を感じ、マリは立ち上がる。

短いラッシュアワーが終り、トラムの混み方も酷くはなくなっている。
飲み干したコーヒー缶を、手近の清掃ロボットの口に向けて放り投げる。
「後でいい!ウチに帰る。」
トラムに向かい歩き出すと、頭の中の”女”はそのまま黙った。


出勤時間帯だが、自宅方向へのトラムラインの混雑は、そう長くは続かない。
二駅も過ぎると、半数の乗客はいなくなった。
車窓をフロンティアの街がゆっくりと流れる。

あの市街戦から三か月。
すでに街には、瓦礫やテントの類いはない。
時々、不自然な場所に建設機材やクレーンが立ったりするが、その景色はほぼ平穏と言える。
行方不明者の捜索もほぼ終わった。
(船外に放り出されただろう人は別だ。船団のフォールドの後では、もう何光年の彼方に置き去りになってしまっている。)


「(・・・歌?)」
“女”が、小さく呟く歌が、聞こえる気がした。
しばらくすると声が漏れている事に気がついたのだろうか? "女”の歌がパタッと止まる。
マリもトラムの揺れに合わせて目を閉じた。

マリのアパートは、千束エリアにある。周囲は同じようなアパートが立ち並ぶ単身者、学生向けの町だ。
決して厳重とは言い難い生体認証キーは、もしかしたらマリでなくてもカギを開けてしまうのではないかと何度も思う。
たどりついた自室は、朝の光で眩しい外とは違い、薄暗いままだった。
「(疲れている・・・)」、マリは大して考える事もなく、ベッドに倒れこんだ。


「"ちょっと待って。ちゃんとシャワーくらい浴びなさいよ!"」
“女”だ。

「うるさいな。」
イラただしげにマリは応える。 いったい、ワタシは、誰と会話しているの?
「インプラントって、こんなにプライバシーが無いものなの!」

やれやれというため息?とともに、"女"が応じた。
「"インプラントを合法としているギャラクシーでも、個人のプライバシーは必要って考えてるわ。"  "利便さと管理責任は切り離せないけど、通信インフラで個人のインプラントを乗っとるような事は出来ないわね。"」
「じゃあ、なんでアンタは出来るのよ? 私のインプラントが違法品だから?
あるいはフロンティアのセキュリティが甘いから?」

「"さっき教えてあげるっていったのに。 まあいいわ、あなた誤解してるの。
わたしはここに『居る』の。”
“閉じ込められてるって言ったでしょ?”」

「!? ワタシの頭のナカって事?」
衝撃の事実のはずだ、だがマリは疲れからか?あるいはこの"女”が何かしているのか?
眠くてしょうがない。
頭が重い・・・、そりゃあそうか? “女”は自分がそこに「"居る”」と言っている。

「寝る。もうあんたに情報はあげない。」
いまいましい、本当に眠いのだ。

「"何時に起こせばいいのかしら?”」
「余計なお世話よ!」

自分の声ですこし眠気が引く。
「ねっ?最後にもうひとつ聞くわ。
あなた私のドラッグの幻聴とかじゃないわよね?」

「"あら?だとしたら? 私も不安だわ。"」

「・・・。」
マリはそれでも自室のベッドであることに安堵しながら、眠りに落ちた。
この”女"、グレイスって言ったけ? 
あとで始末を考えよう・・・・。



つづく!
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  1. 2013/04/26(金) 21:22:13|
  2. 作品(マクロス小説)
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