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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

さあ、後編4!週末の楽しみのひとつにしていただけると嬉しいです!

えっとね!箇条書きで。
①エジプト旅行篇10 重力機雷再び うpします。まだ続く!
②pixivにも少し追加。あと背景画みたいなのつけた。これ、自分以外の人も同じように見れてるのかな? ぜひ見てねー。
③今夜深夜から、月曜午前中まで、信州までムスコくんと二人で行ってきます。ちょこっとスキー、ちょこっと家事。
④そんなわけで、次回は月曜の夜かな。

では、エジプト旅行篇10 どうぞ!!  ⇒
後編その4

「マリエル!フルブレーキよ!」
「えっ?」

スタンドの観衆がどよめいた。
順調だった1、2位が接触? コースアウトしたのだ。
ここまでトップだった、昨年の優勝者が弾き出されてリタイア!
2番手のカーペットは、完全に失速し、ライダー達を放り出して墜落。乗り手は何とか無事のようだが、どちらのチームも再スタートはできそうにない。

減速したが、そのまま飛行ラインに突っ込んだ3番手。 アルトとルークのカーペットも、先頭の2機が残した風にあおられて? 細かく、激しく振られる。
まるで、そこだけが吹き荒れる嵐の渦中であり、暴れる小船を押さえる船乗りのようだった。
その動きに瞬時に反応した4位のマリエル・シェリル組みが急減速する。

そして、その傍ら(かたわら)を、5番手だったピート機が、アルト達を含めて大そとからまくり、走り抜け、そしてパスした。
ピート機のライン取りに、マリエルとシェリルが即座に反応。 アルト達のトラブルゾーンを避けて、ピート機の追撃を始める。

追い抜きながら、みつめるシェリルの視線の先では、アルトが『先に行け!』と小さく手で合図を送っていた。
「(アルト・・・)」


イン側のラインで、何とか体勢を立て直したアルト達は、だが、再加速に手間取る。
シェリル達の後を追うことができたのは、かろうじて後続に追い抜かれる直前だった。

先頭にピート、続いてマリエル(シェリル)、少し遅れてルーク(アルト)のカーペットが続いた。

観衆は誰もがビックリしている。
ラストスパートにさし掛かったところで、地元の飲んだくれとチンピラチームがトップに立ったのだ。
そして、ジワジワと順位を上げて来た『銀河の妖精』と噂されるビューティチームが、2位に。
そして、その後ろ。 少し間を開けて3位には、先ほどから信じられない軌跡で飛び回っていたルーク・アルトチームだ。
劇的な展開に観客が総立ちになった。


「(劇的? ったく! 今の気流変化に、重力機雷の可能性を思いつくのは、戦闘機パイロットぐらいか? いったい、どこから?)」
コーナーを脱出したアルトのバックミラーの奥に、すでにチンピラ二人組の機影は、はるか後方に消えていた。


「お兄ちゃん達は?」
マリエルの叫び声にシェリルが応える。
「大丈夫、着いて来てるわ。 前を追って!こうなったらトップを狙うわよ!」
シェリルのフォログラムミラーに、コーナーから立ち上がって来るアルト達のカーペットが写る。
「(良かった・・・。)」



「くっ!てめえら、何かやりやがったな!」
トップを走り続けながらも、ピートの腹立ちは治まらない。
後方を覗き込んでいたチンピラが返した、
「知らんよ! そうだとしても、やっとこさで1位なんだ。しっかり飛んでくれよ、雇われエースパイロット!」
「このっ! ・・・。」 だが、こいつと今の俺に何の差があるのか?
「後で覚えていろよ!」ピートは再び、レースに集中を戻した。今はそれしかできない。



マリエルとシェリルが、トップのピート達を追う。

ここまでの数十周を、アルトの直後にくらい着き、追い上げて来たマリエルだ。
そのライディングスキルは、格段に向上していた。
コーナーでのピート機への肉迫は、凄まじいと呼ぶにふさわしい。 突き上げ、揺さぶる、上下左右、すべての隙を狙う。
だが、ピートのブロックも正確だった。
コーナーでのライン取りは、常にマリエルの進む先を維持し、そのアタックを妨害する。
ストレートで離されたマリエルが、コーナーで追いつき、執拗なアタックを仕掛ける。
ブロックするピート、直線でマリエルを再び引き離す。
そんな寸劇が繰り返される。

スフィンクスのもとに集った観客の興奮も、うねりとなって、コースを周る。

「落ち着いてマリエル!まだ3周あるわ!」
風が二つのカーペットを乱暴に撫でる。



「くそ!こいつら、しつこい。 大丈夫なのかよ!」
セカンドライダーが不安げに叫ぶ。 緊迫し、裏返りそうな声で続ける。
「こっちは一位じゃなきゃダメなんだからな!」
「何言ってやがる!抜かせる気は無い!」
ピートが怒気をはらんだ声で返す。

だが、ピートのセカンドライダーは、火花を散らす様なマリエルの猛追にすでに恐怖していた。
ルール違反の仕掛けを持っている後ろめたさもあったのか? 彼は不安気に後方のカーペットを見やる。


「マリエル!さっきのトップグループの脱落は、ちょっと不自然だったわ。十分気を付けて!」
インカムにそう告げながらも、シェリルは不安だった。
「(アルトは何に気が付いて、あのサインを寄越したの?)」
他のカーペットとの音声通話が制限されている以上、シェリルにはあの時、何がアルト達の足を止めたのか、知る術は無かった。

2機のカーペットは、文字通り、繋がったトレインで、S字カーブに入る。
迫るマリエル。
ピートのセカンドライダーは、その度にせわしなく視線を向ける。
彼の追われる側の恐怖は、だがしかし、カーブの入口で、マリエルが再び最接近した時にピークになった。
マリエルの機体が、彼の背に、ほぼ衝突寸前まで迫る。
「うわああっっ!」
慌てた手が、カーペットの柄を順番になぞる。 隠されたタッチキーが作動した。先ほどの二人組みと同じ仕掛けが、カーペットの後方で開放される。 分子ホルダーが開いたのだ。
だが、その異常な空気の流れの変化に、最初に気がついたのは、その仕掛けをばらまいたカーペットに乗っているピート自身だった。
「!!」


「なっ! 分子重力機雷? バカな!こんな接近した位置でそんなもの!」

近すぎた重力機雷同士が、空気中の物質に触れて自己崩壊を起こす。だが、十分な空間を持たないその接触反応は、シェリルとピートのカーペットの間で、空気爆発を起こす。

それは乱気流と言うには暴力的過ぎた。
「!!!」



一瞬の出来ごとだった。気を失ったわけじゃない。だが気が付けばシェリルは空中に放り出されていた。

すべてがスロー再生の様に進む。
乗り手を失った自分達のカーペットが、デタラメな方向に飛んで行く。
砂漠に、青空とホログラムウォールのコースが広がっている。 
そして手を伸ばせば届きそうな空中に、やはりマリエルが飛ばされていた。
「(つかまえなきゃ・・・)」
視線コマンドで、瞬間的に自分のライディングスーツに指示する。 小さく、スーツのガスクラスターが何箇所かで噴き出し、シェリルを数センチ押しやる。
伸ばした手が、マリエルの手に届く。
「(捕まえた!)」
気を失ったらしいマリエルの手首を引き、彼女を抱き寄せる。


前を走っていたピートのカーペットが、蹴飛ばされ、あおられた勢いで、スピンしている。
ホログラムウォールの手前で辛うじて停止する。
乗員は無事な様だ。

「アルト・・・。」
小さくその名を口にして、シェリルはマリエルを抱き締めたまま、ピンポイントネットに落ちた。


またまた、つづく!!
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  1. 2013/01/12(土) 18:02:47|
  2. 作品(マクロス小説)
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