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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

さあ、いよいよ後編!レース開始です!!

よっしゃ!有楽町で、モツ鍋とスパークリングワインの忘年会(残念ながらシャンパンではない!)の勢いでうp!!
後編、レースに突入です。

レースシーンって、当然書くの初めてで・・・、これでスピード感とか、風を切る雄姿とか表現できてるかな?
「何書いてあるかわかんねーよ!」って人は、遠慮なく指摘ください。
なるべくイメージしやすいように書いたつもり。
楽しんでもらえると望外です!

ええと、年内続き難しいかな。でも楽しみにしていただける人は「続き」! 待ってねー。



後編 その1


32枚のカーペットが静かに滑り始める。
4.5キロのコースを、まずはゆっくりと一周するのだ。
このコースのライン取りは2回の予選アタックで完ぺきに叩きこんである。
アルトにしてみれば、コース上の風向きなどを確かめるための滑空だ。

シェリルは?
いつになく真剣な面持ちで、マリエルと並んでカーペットに座る。
濃い目のバイザーで目元を隠しているが、特徴的なストロベリーブロンドがヘッドギアからこぼれている。マリエルとおそろいのライディングウェアに身を包む。

「(・・・なんだあのウェアは? ああっ、ミニスカート風のアレンジになっているのか?)」
基本的にぴったりと全身を覆う耐G素材だが、ところどころに設けられているパッド類のせいで、そのシルエットは、そんなにセクシーというわけではない。
だが、彼女らのウエアはなんというか?
「(特注だな、ありゃ。 相当の特急オーダーだったろうに、デザインさせたな・・・。)」

そして、噂を聞き付けたファンも会場に押しかけている。
メディアの取材も、明らかに地方イベントにしては過剰であり、仮設グランドスタンドでは早朝から入場規制をする有様だ。

ただ、大会運営側場は? この事態に見事に対応している。
「(・・・何でだ?シェリルの参加を知っていた? あの大会理事長の根回しか?)」
「ふっ・・・、まったく。 相変わらずの『めったにないサービス』っぷりだな。」
アルトが独りごちた。

しばらく並走していると、アルトの視線に気が付いたシェリルが振り向く。
そして大袈裟なジェスチャーで投げキスを寄越した。

「!・・・」
「はっは、やっぱり『銀河の妖精』にはかなわないね。顔が赤いよ、兄さん。」
同じようにびっくりしたルークだが、アルトの表情に気がついて言う。
バツが悪いのか?アルトの返事はこもりがちだ。
「けっこうなコメントだな? ・・・、心配なだけだ。おまえだって恋人でも出来れば分かる。」
ルークがわけ知り顔で応える、生意気だ。
「ああっと、覚えておくよ。 それよりスタートグリッドに入るよ。スタートダッシュは練習のとおりだ。」
「まかせておけ。」
アルトの返事に、少年はサムズアップで応えた。



「わあ~、赤くなってる!男の子人って面白い反応するのね?」
「でしょ?効果テキメンなんだから。」
シェリルとマリエルも笑う。
彼女らのカーペットも、スタートグリッドに納まった。



第一次星間大戦での、壊滅的破壊から50年あまり。
そして、スフィンクスに続き、ピラミッドが再建されて30年の節目の年。
例年の恒例行事となっていたこのレースも、30周年記念大会として大型化されている。
予選を勝ち抜いたカーペット達が、ホログラムウォールに囲まれた周回コースを巡り終え、ぞくぞくとスタートグリッドに集まる。

このレースのスタートグリッドは、四角い箱を積み重ねたようなビルディング形だ。
ホログラムで描かれた立体駐車場の様な、グリッドの一つ一つに納まるカーペット。
地上走行の、例えばカーレースの見慣れたスタート風景を、垂直の壁に立掛けたら、こんなふうに見えるだろうか。
巨大なホログラムのファラオ像が、その2列のスタートグリッドの外殻を装飾する。
ファラオの立像は、静かにカーペット達をその体のグリッドに納めた。


カーペットライドの基本は、重力制御による落下だ。
そして、カーペットが自ら起こす人為的な落下運動と、実際の落下運動を組合す事で、より早く加速させる事が可能になる。

したがって、スタート位置は、より高い場所におさまった方が有利だ。
この高さの順番は、予選のタイムアタック順で決まる。
トップ(ポールポジション)は、一番高いグリッドに一番人気の昨年の優勝チームが。
アルトとルークは8番手、シェリルは一つ下がった10番手に納る。

ピート・ミッチェルは12番手に。
よからぬ密命を隠した少年ギャング達は22番手だった。


砂漠の観衆が静まり返る。誰もが固唾をのむ。
コース上の、4灯のフォログラムシグナルが、順番にグリーンから赤へ変わる。

そして、四つの赤灯がブラックアウト! スタートだ!!
雪崩の様に、一斉に、カーペット達が落下運動を開始した。


「(さあ!1時間の墜落競争だ!)」
「(気合い入れて飛び込むわよ!)」
風が吹き荒れる。
何処までも落ちて行く、スカイダイビングの様に、カーペットレースが始まった。





砂漠の強い陽射で、きらびやかに浮かび上がる巨人。
立ち上がったファラオの体の中には、格子状の二列のグリッドが垂直に並ぶ。
そして、そのスタートは、巨大なファラオが、まるで? 
逃げようとする空飛ぶ絨毯を追い、覆いかぶさって来る様にすら見えた。
2列に積み重なったカーペットは、単純に数えても小さなビル相当の高さを持つ。
ホログラムグリッドから一斉に飛び出したカーペットは、最上部の機体の方が、はるかに加速落下が早い。
第一コーナーに向って、激しい隊列争いを繰り広げながら、なだれ込んだ。

ポールポジションだったカーペットが、順当にトップに納まる。
アルトの下段に位置していた、ピートのカーペットが、すばやく加速し、12位から5位への大幅なジャンプアップ!

「ちっ!あの機体。 スタートがうまい、加速もいい!」
下段からすり抜けたカーペットを見て、アルトが言う。
アルトの機体(カーペット)も、ルークの突入操作と、アルトの操舵補助に従いながらコースに飛び込んだ。
そして、的確なルークの重力アクセル操作により、アルト達のカーペットも、8位から7位へとまずは順位を上げる。

瞬時にトップスピードに達するが、コーナーでの減速は最小限にしなければ、カーブの脱出速度に影響する。 そして、速度超過によるコースアウトは論外だ。
アルトは、瞬時にイン側への体重移動と共に、カーペットの投影面積を操作しエアブレーキを働かせる、適格に広げたそれはパラシュートブレーキになる、また素早く方向を切換えることで、風を受ける帆ともなる。
アルトの操作が風を削りとる。
カーペットの人工重力制御により、すでにライディングそのものは、地表に対して水平に落ちて行くダイビングだ。行く先のファーストコーナーが奈落の底の様に見える。
その底に向かって落ちる、落ちる!

「(まだ行ける!)」そんな判断と同時に、アルトは微動すらしない前席の少年を見る。
「(気絶でもしてるんじゃないか?)」などとも思う。
だが次の瞬間!
アルトが捉えていた、その同じラインの底で、少年はカーブの出口にすばやく視線を向ける。 瞳がその出口を捉える。
瞬時に反応したIP-I/Fの制御により、カーペットが複雑にひるがえる。
アルトも上体でバランスを取り、えぐるようなカービングをサポートする。
そして、カーペットは、コーナーで力強さを増して、飛び出した!

鋭角のコーナーから脱出したカーペットは、次の超高速コーナーへ最短で向かう。
そのカーブで、大きくふくらんでしまった先行するカーペットを捕らえ、イン側から強引にパス、接触はない。
「よし、ルーク! ひとつポジションアップ!!」

そのまま、連続したヘアピンカーブがS字を形成している!
立ち上がりの短いストレートを駆け上がる!

カーペットは、長大なスプーンカーブに突入! まさにカーブの底へと向かうが、立ち向かう風を利用し、オーバースピードを相殺!イン側に張り付き、出口に向かい疾走を続ける! 脱出!!
ホームストレートに戻り、再加速!
重力アクセルをトップスピードにして、そのまま姿勢を低く保つ二人。
2周目に突入!
ストレートの終わりに近付く! 減速!!

だが背後から? アウトにふくらみ、アルトのカーペットを抜き去らんとする機体が突然現われる!
「ふっ、スリップストリームかよ! 着いて来やがった!」
追いすがるカーペットは、一瞬、アルト達の前に出るが、そのライン取りではブレーキポイントが早くなる。
コーナーの入口にはアルトのカーペットが早く達する!

「抜かせてたまるかよ!シェリル!」

走り抜ける機体から、自らの立体投影のバックミラーを見る。
バイザーが影になり、シェリルとマリエルの表情までは見えない。

「ははっ! まったく相変わらずのじゃじゃ馬だ! 褒めてやるよハニー!! そのまま着いて来い!」
アルトの声が弾み、ルークも短い口笛を吹いた。


「もう!アルトったら!」
マリエルのヘッドギアインカムに、シェリルが言い捨てた言葉が悔しげに届く。
「マリエル!今はこのままでいいわ。とにかくルークのカーペットに着いて行くの!あと30周もあるのよ。チャンスは来るわ。」
「任せて!」
マリエルが次のコーナーを睨みながら応えた。

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  1. 2012/12/25(火) 23:40:40|
  2. 作品(マクロス小説)
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