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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

お見舞いねたうp

朝もはよから更新、更新。
土日は娘と22時には寝てしまうので、必然?早起きです。

さて、お見舞い篇、糖度なし?というよりしっとり系?です。
手法は、前に書いた思い出系アルトと銃と同じでしょうか。さよつば補完かな。
これもKさんとこ行って、戻ってきた?話。拍手やりとりって重要!

さて、また次書くのがなくなったけど、ネタ切れ発言は控えます。1週間くらい書くのが思いつかなかったら相談する。
しばらくばるきりーで更新できるかも?だし。 




オリンピアの病院にて


「何だ、たいした怪我じゃないんだ? ミシェルくんから入院したって聞いたから。」

通話先のランカの声はちょっと不満げだ。
彼女からの電話に、丁寧に答えたらこの言い方だ(笑)。
アルトは、オリンピア市内の軍総合病院に入院していた。
サジタリウスアームでの演習が終わってから、旧友のミシェルと食事をしたが、そのあたりから胸に違和感を感じていた。
結局、医者に掛かったのはオリンピアに帰ってからだが、肋骨の疲労骨折と診断された。
心配していたミシェルに、全治2日、検査を兼ねて3日の入院だと昨晩メールしたばかりだ。

「相変わらずお節介やきだな。」アルトがひとりごちた。
「でも、お節介な人も大切だよ、アルトくん!」ランカがアルトの独り言に答える。

「アルトくんが前に入院した時に、シェリルさんがお見舞いに駆付けたのだって、私が言ってあげたからなんだからね。」
アルトは一瞬なんの事か判らない。
「ああ、バジュラとの大規模戦で俺が負傷した時か。そうだったのか?」

「そうよ。 感謝してよ。 今だってシェリルさんどうせ毎日来てるんでしょ?」
「毎日ったって、明日には退院だがな。」
「とにかく自分を大事にして。シェリルさんにもあんまり心配させないで!」
「ああ。わかった。電話ありがとうな。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あの日、確かにシェリルにアルトの負傷を伝えたのはランカだった。
デビューしたてで何もかもが忙しい頃。
そして、フロンティアはバシュラ襲来の対応に追われていた頃。
それでも日々の生活はどんどん廻る。

収録の放送局で兄オズマから連絡を受けたのは、スタジオからスタジオへの移動の合間だった。
「アルトくんが怪我?」
「ああ、打撲と、裂傷、骨折だ。まあたいした事は無い。
一応伝えておこうと思ってな。 そうそう、見舞いなんて行かなくてもいいぞ。パイロットの怪我なんていちいち見舞ってたら切りがない。」
「そんなこと言って! 病院はどこなの?」
「軍の総合病院だ。」

そんな会話の最中に、シェリルとすれ違ったのだ。
スタジオからスタジオへと、走る様に移動させられていたランカは、打ち合わせだろうか?私服のシェリルと廊下ですれ違う。
「あ、シェリルさん! アルトくんが怪我したって、お兄ちゃんから連絡が! 後でお見舞いに・・・、」ランカはエルモに引っ張られる様に角を曲がり、シェリルの視界から消える。
ランカも、シェリルがブレラに何事か問い直している姿を、ちらりと目の隅に納めるのが精一杯だった。

だから、やっと収録が終わり、エルモに無理矢理2時間の空き時間をつくってもらった後にも、局でシェリルを探す事はしなかった。
心配はしているだろうけど、忙しい彼女が、そんな時間を作れるとは思わなかったのだ。なによりアルトの傷はひどくないと聞いているのだから。
久し振りにアルトくんと二人の時間が作れるかも!なんてことも少しは考えたのだ。

だから、探し当てた病院の屋上で、アルトに寄り添うシェリルをみた時、必要以上にうろたえた。
「(何でこの人がここにいるの?)」

その直後に、いまいましい事件が三人を巻込み、それ以上考えている時間は無かった。



シェリルがその時のことを、後でランカに話してくれた事がある。
放送局でランカとすれ違った後、シェリルはブレラに、もの凄い勢いで問いただしたらしい。
「何で何も言わないの!」
「やつは戦闘で撃墜された。生命反応は確認できたから後はSMSに任せて来た。」にべもなくブレラが言い放つ。

「ブレラのいつもの言い方だけど、私ったら、すっごく焦っちゃって。 もうアルトが死んじゃてるかも?って、思ったの。
だって撃墜よ! だから、私もブレラに言ってやったわ、『あとは任せた!』って。 それですぐに病院に走ったのよ。」



そして混乱の中、アルトが退院してから、ランカは気が付いたのだ。
「ああ、この人達は両思いなのだ・・・」と。
そう気が付いてから、二人の行動はランカには分かりやす過ぎた。
だって二人とも何を隠す必要がある?なのに・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ふう・・・」ため息をつくと、ランカはもう何年も使っている擬似生体携帯(すでに初代からは4世代目くらい?になるかな)をテーブルに置く。
「(まあ御縁よ、ご縁。何でもね。 応援している人いっぱいいるんだから。早くして欲しいわ。)」

「あっ!今度のオリンピアの収録でシェリルさんに会おう! メール、メール。」
ランカは楽しげに、再び手に取った、おおさんしょうお4Sにメールを打ち込む。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「あ、ランカちゃんからメールだ。 あはっ、今度遊びに来るって!」
「よかったな。ところで、りんごをむくのはやはり俺の仕事か?」
「つまんないこと言わないの!」


FIN

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  1. 2012/02/12(日) 06:42:47|
  2. 作品(マクロス小説)
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