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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

エジプト旅行篇5 特訓よ!!

お待たせしました(ほんと?)。続きー。
昨日ブログさぼっちゃたからね。きっざにーあと、007に関しては後日レポート!
とりあえず、このへんの話の続き!

エジプト旅行篇1 シェリル大暴れ!
エジプト旅行篇2 追跡!シェリルを探せ!!
エジプト旅行篇3 もう!アルトったら!!
エジプト旅行篇4 兄妹の事情、そしてナイトフライト
エジプト旅行篇5 特訓よ!!
中篇その3


この時間はさ、自宅に帰る学生とか、あるいは腹ごしらえして事務所に戻るサラリーマンが、お客さんなんだ。
観光の街だからね、流しのフライングカーペットなんかも、たまに来る。
空飛ぶ絨毯は、まあ、やっぱり観光用なんだよね。 ほら、アジアの街だと今だに、リキシャとか?人力車? 観光地で走ってるって聞くし。

だから、ドライブスルーにカーペットが入って来るのは、別にそう珍しい事じゃないんだ。
アルバイト店員だもの、「スマイルはゼロクレジットで~す。」って、対応するだけさ。

「いらっしゃいませ!」
マイク越しの、僕の挨拶に続いて、お客さんの会話がこちらにも聞こえて来る。
『なににする?』
『なにか変わったものあるの?』
『うう~ん。 スタンダードなハンバーガーメニューだな。 お前の好きな胡麻ペーストソースってのもあるぜ。』
『あら?でもハンバーガーソースじゃ、甘いんじゃない?』
小さな画像表示と合わせれば、ここまでの会話で観光客カップルだと分かる。

結局、カップルは、チキンローストサンドと、胡麻ペーストソース・バーガー、それぞれのセットを注文する。
そのまま、カーペットがレーンを進み、僕が待つ受渡し窓口まで飛んで来た。

そして・・・。
「・・・え?」とんでもない笑顔が飛びこんで来て、僕はあやうく紙包みのセットを落としそうになる。
「(!! うわさのハイキックレディ?)」
アップで見る彼女は、後光でもあるのか?眩しすぎる・・・。

「この胡麻ペーストソースは甘いの?」
薄い色のサングラスを取って、彼女が聞いた。

「!!!! え? ええ、少し甘めのソースです!」
「ありがとう~。 ほらアルト!やっぱり甘いって! あなたが食べるのよ!」
会計を終えると、カーペットは静かに、その楽しげなカップルを乗せて去って行った。

「えっ? ええええええ!!」
銀河の妖精ですかー!

「おい!どうした? 次のオーダーだよ!」
「すみません、店長。今俺に話掛けないで! だって・・・。」




夜景のピラミッドとスフィンクスを再び抜けて、もとのホテルに戻るのに、たっぷり二時間のナイトフライトを楽しむ。
途中でファーストフードのドライブスルーを試して、カーペット上で食事にした。
「ドライブスルーも、空の上のカーペットで食事するのも、どっちも初めてだわ!」と、はしゃぐ。

しばらくして、アルトが言った。
「ルークを助けてやろうかと思うんだ。 明後日が記念レースの開催日で、セカンドライダーを探しているらしい。」
「あら、良いじゃない? 私も出たいな。」
「・・・お前が?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・



「それで?」
「・・・、『構わないが、誰と出るんだ?』ですって! あなたのお兄さんと一緒で、アルトも、マリエルがライダーだって考えられないみたい。
今日は夕方まで練習するって言って、朝早く出て行ったわ。」

「あはは、ウチのお兄ちゃんも何だか、『ワクワク!』って、感じで朝飛び出して行きました。」

シェリルとマリエルは顔を見合わせて笑った。なんだか男共二人のやっている事が手に取る様でおかしい。

部屋に備え付けの、簡易キッチンのカウンターに入り、赤い果物を切り分けていたマリエルが、食器棚から出した繊細な模様の平皿に盛り付ける。
それから、カウンターに座るシェリルの前に出す。
フォークも二人分を並べてから言った。
「食べて!美味しいんだから。」

いい終わらないうちに、自分でパクつきはじめたマリエルにならって、シェリルもそのフルーツを口に運ぶ。
赤い皮の奥には、白い果実がある。マリエルのナイフが、ちゃんと取りわけ易い様に切分けてある。
口に含んだとたんに、みずみずしい果実がはじける。
「あら!ホントに美味しい!」
「でしょ?市場じゃ高くないんだけど。今が季節だから美味しいの!」
マリエルが微笑んだ。




「で、今日の練習はどうするの?」
「昨日は、ぐるぐる、周回だっけだったけど、今日は8の字ループ。
斜め方向へのターンを2つ増やすわ。 その窓から飛び出して、中庭上空を横断、反対の窓に飛び込む。 半周して今度は逆ターンを繰り返す。
実際のレースではメインライダーが加速、操舵して、セカンドライダーは、重心移動でコーナークリアのための補助をするの。どちらかと言うと小柄なほうがメインライダーを務めるのがだいたい定石ね。 ターンでの重心移動が勝負の分かれ目って事。」
マリエルがヘッドギアをかぶり、カーペットを広げる。

「シェリルは『いい感じ』を持っているから、かなり対応できるかも。」
シェリルもヘッドギアをかぶりながら応える。
「あら、 武者ぶるいだわ。本番が楽しみね。」






ホテル「オリンピア・ニューカイロ」のスイートフロアの客は、もともとそんなに多くは取らない、取れない。
この何日かは、いつにも増して、さらに少ない。なにしろただでさえ客室が少ないのに、フロアごと貸し切っている客がいるのだ。
だが、階下のフロアに、一人だけ。 
初老の男性客が一人で滞在していた。

彼は、この上客にしか望めない、中庭に面したテラスで、お茶をすするのが好きだった。
中庭は静かで、緑が多い。
木陰で小鳥が鳴き、外の強い陽射しも、この庭の奥まで、直接は届かない。
朝食を兼ねたスコーンと紅茶の香り。
「静かだ・・・。」


・・・だが、この日の午前はちょっとだけ違った。
「(ほら来た。)」


「イイィ~ヤッホーーー!」バランスを取る美貌のセカンドライダーの歓声で、少女が操るカーペットが現われる。 翼端となるカーペットを操作しながら体重移動をこなし、上階の窓から鋭いターンで飛び出したのだ。

中庭に出た一瞬で、メインライダーの少女が、視線移動入力でカーペットを操る。
ほぼ垂直に2メートルを落ちる。 低い庭木のこずえギリギリで、カーペットを再び大きく膨らませてエアブレーキを決めると、加速上昇に転じさせた。
現われたときと同じ、鋭いラインをたどり、飛び出したフロアの反対側の窓に駆け上がる。

「こ・・・、木の葉落とし? また高度な!」
老人はカーペットライディングに関しても知見があった。

先ほどから、この中庭の最上階の窓から、時々カーペットが飛び出して来るのだ。
静かに過ごしたい気持ちもあったから・・・、ホテルに文句を言おうとも思ったが、思い直して、この女子チームのライディングを見守る事にした。

それに、たまには女の子の『嬌声』ぐらいは聞いても良いだろう?
先ほど、くだんのセカンドライダーの女性が・・・、ピンクのブロンドをなびかせた目の醒める様な美人だ。 彼と目があった瞬間にウィンクを寄越してくれた。

あっはは、たまには老人も楽しみを見つけるもんさ。悪い事はなかろう?
彼女らはスキルアップのスピードが早いし、見ていて楽しい。
それに・・・。
「わしだって、『銀河の妖精』が誰であるかぐらいは、ちゃんと知っているよ。」
老人は誰にともなく、楽しげにつぶやいた。
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  1. 2012/12/09(日) 06:38:10|
  2. 作品(マクロス小説)
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