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ううん酸

とりまシェリル・ノームのファンサイトです。うさんくさい?

明日からちょっと出かけてくる。時間旅行~ではない。

明日から出かけるから、ちょっとだけ書き足したのアップしとく。
だってこれで4千字だよ? まだ始まったばっかりだよ?
こんなとこで止まってて仕上げできるの?  ・・・って、衝突銀河もあるし、なんだかできないくんだな。

さて、29日の冬イベント。けっこうアルシェリサークルさんいるね?
やっぱ行くかな~、うすい本かって、お友達に会うのは短い時間でもやっぱり楽しいし。



「7日間時間旅行」



「行方不明?」
ランカは耳を疑う。だって昨日の(正確には今日の)深夜に、電話で話をしている。
そんなアルトくんが、「行方不明なの?」
「昨日の勤務の後から連絡が取れて無い。」電話の兄の声は不機嫌だった。
オズマは感情が声に出る。妹でなくてもこれは間違いなくわかる。
だいぶ前にも同じ様に不機嫌な時があった。シェリルさんのスパイ疑惑の時。
アルトくんがお兄ちゃんの忠告に関わらず勝手に動いちゃったからだ。そういえば、シェリルさんのスパイ問題はギャラクシーの行方不明でキャンセルされた・・・と思う。
最近は聞かない。
「あとであたしからも連絡してみるね。」
笑顔で伝えるランカをギロリとオズマがにらむ。もっと気に入らないみたい? 
構わずランカは通話を切る。
「・・・シェリルさんも一緒なのかな?」
 ランカの部屋からは、フロンティアの町並みと、遠く朝日に輝く海が見渡せた。
ふん! 「だいたい! 今日がもともとオフなら、それは行方不明じゃなくて、どっかに遊びに行ってるのよ。」
アルトくんが今日オフだなんて、あたしはぜっんぜん知らなかったけど!
「せっかくの朝がだいなしじゃない、バカ兄貴なんだから。」
ため息をついてからランカは再びオオサンショうおさんを取り上げた。
とにかく連絡をしてみよう。あたしの連絡なら取ってくれるかもしれない。昨日の夜も話は出来たんだし。
ランカは電話に出るアルトを想像して、ちょっと無理やり微笑んだ。


ルルッ・・・、小さい呼び出し音に続く振動。ああ、しょうがない、出よう。
アルトは、携帯の呼び出しの主を確認してから応える。
「なんだ?」
「なんだとは何よ、あんた今どこでなにやってるのよ!」シェリルの声だ。
「どこって、今・・・」
アルトは周囲を見回す。
わあわあ言いながら車窓から景色を見やる子供達のグループ・・・。
「メインランド行きのトラムだ・・・。」
「・・・なんでそんなとこなのよ?」
「今日はSMSのシフトがオフだからな。学校も休みだし、少し課題とか整理しようと思ってる。」
「それで休みの日にガッコなの?」
「ああ・・・」
「まじめだこと。ってか、あたしも今日オフだって昨日電話しなかったけ?」
向かいの座席に座る子供達の何人かが、こちらを見ている。私学の子供達だろうか? 見覚えのない制服。
「ああ、覚えてるよ。だが別に今日の約束はしなかっただろ?」
シェリルが大きなため息を吐くのがわかる。
「あんたって・・・」
気が利かないとか、銀河の妖精が時間あるって言ってるのにとか、シェリルの文句を聞きながら、アルトは子どもらの様子を観察する。
ジュニアハイ? 小学生ではなさそうだが、もちろん高校生でもない。
立ち振る舞いが大人びて見えるのは良家の子女だからだろうか。
「ちゃんと聞いてる?」
「ああ、聞いてる。」
アルトは携帯の画面にホロ要請がずっと点滅しているのにやっと気付く。
赤い解除ボタンをなでると、シェリルの顔が浮かびあがる。
「あ・ん・た・・・」やっと顔を見せたわね~ シェリルの眉ねが語る。つづく叱責を聞きながらアルトは銀河の妖精の怒り顔に見惚れる。
やっぱこいつかわいいわ。

ザワッ・・・周囲の気配に気が付く。
・・・子ども達だ。
数人が明らかにこちらを見ている。チラチラと視線を向ける子もいる。

シェリルと話しているのがばれた?
いや指向性スピーカーからのシェリルの声は周りには漏れてはいないはずだ。
「あとでな。」アルトはシェリルとの通話を切った。
「あっ、まてこら・・・」言い掛けたシェリルの言葉を遮り、ホロ画面が閉じられる。シェリルもいなくなる。

興味津津な少年少女達。そのひそひそ声を無視して、アルトは外へ目を移す。
穏やかに晴れた空の下をトラムが進む。
ガッコへ。

「・・・出ない。」ってか、これ着信してなくない?
ランカはオオサンショうおの頭をひねり通話を切る。アルトへの電話はなぜか、コール音のあとに聞き取れないアナウンスに切り替わるのだ。
なにを言ってるの? 単語かイントネーションか、なにかが変。わかるようでわからない、なまりのある英語かなにかみたい。
「もう! どこ行っちゃったの、アルトくんったら。」
そう言いながら、ランカは何度もシェリルの事を考える。
「(シェリルさんは知ってるのかな? アルトくんの行き先・・・。)」
優しい風が小さく、ランカの部屋の白いカーテンを揺らした。


アルトのトラムがターミナルに入り、停車する。ここから学校までは、少しだけ坂を登る。「定年坂」と呼ばれるこの緩い坂は、のぼれなくなると教授が定年を迎えるとか? 年をとり老人になるとこんな斜面もキツくなるという事か。

アルトは警備門から、校舎にはいる。今日は休日なのだ。
「はい! じゃあこちらに並んで下さい~!」正門の前、すでに内側のその場所で、若い女性の声が響いた。
「?」さっきの子ども達・・・と、先生? 白地にうすいグレーのシャツ、スカートも薄いグレー色。
そして全体的に白っぽい服装の子ども達。肌もみな透き通る様な白さだった。
全体に浮き世離れ?と言うのか。なんだか今のフロンティア、ところどころに戦禍の残るこの船団とは違う雰囲気。

賑やかだった子ども達が、おしゃべりをピタリとやめる。
「この建物が、美星学園の校舎です。この学校は・・・」
学校案内? 説明を続ける背の高いその教員風の女性が熱心に話を続ける。ポリネシア系の顔立ちに金髪。けっこうな美人。
どうやらこちら(学園)からは人員の派遣はない。その女性が一人で対応している。
そうか、こんな状況だが、春が来れば新しい新入生が来る。学校見学も必要だろうさ。
アルトは熱心に聞き入る子ども達をみやり、そこから離れた。
そう、ああ言う子供達こそ、俺が守る未来なのだろう。

廊下から教室へと向う。グループから距離が開くと、学校は休日の顔だった。
そして、たどり着いたのは、いつもの階段教室、いつもの机。椅子を引くと生体認証が起動し、画面ノートが広がる。
幾つかの掲示情報を確認する。学校に来る事がそもそも久しぶりなのだ。掲示に、この前の学群テスト発表があった。
ええと・・・ちっ、ミハエルの奴、またトップか。
続けて聴講スケジュール、補講スケジュールを確認。
やばい・・・。
ここのところの非常事態宣言や何だのの影響で、だいぶ休講や、見なし補講に救われて来た。だが、もう破綻ギリギリだ。
「単位でも買うか・・・」アルトは独り言ちた。

「単位って、な~に?」
首もとを伝わり、二本の白い腕が後ろからスルリと伸びる。伸ばされたその両手は、アルトの前、体からすこし離れた場所で交差。
甘い匂いとともに、アルトの背にやわらかな体が重なる。
「単位ってなんだにゃ~ん?」
もう一度、アルトの耳元でくすぐるような声。
ふんっ。一気に高まった鼓動を、ため息と共に吐き出してから、アルトは声の主に返事した。
「なんだにゃ~んとか・・・。なに浮かれてるんだ、シェリル?」


「何よ、アルトのくせに。もっとありがたがりなさい。」
頬を膨らませた、いつものシェリルのセリフ。
「なっ・・・」
だが、振向いたアルトが目にしたのは、美星学園航宙科の制服をまとったシェリルだった。
「なんだ・・・その格好は?」
抱き着いた様な距離にいたシェリルが、少し体を離す。
「どう?」
明らかにフェミニンにしたて直した制服のスカートを、軽く両手で摘んで見せる。
胸のボリュームのあるリボンに、スカートの薄紫のレース。オリジナルからの改変がかなり見て取れる。
「おまえ、それはちょっとウチの制服と違うだろ。」そう言いながら、上から下まで視線を動かしてしまったアルトは、気恥ずかしそうにする。
そのアルトの反応にシェリルがうれしそうに笑う。
「ふふっ、良いでしょ? グレイスに大急ぎで出力させたの。」
クルリとその場で一回転。
「ワンオフ?」
「そっ。芸能界だもの、これくらいは朝飯前よ。」

「・・・ってか、おまえ、何しにこんなとこにいる? そんなコスプレまでして、」アルトの問いかけをシェリルが遮る。
「いいじゃない。休日のオフなんだし、誰もいないガッコ・デートの方が安心だわ。」
シェリルがすとんと、アルトの隣りに座る。
「で、単位って、なんなんだにゃん?」画面をのぞき込んだシェリルが、左手でその長いストロベリーブロンドをすくい耳に掛ける。
イヤリングの外れた裸の耳朶がのぞく。
「ガッコ・デートって、おまえ・・・」
あとに続く言葉を失いつつ、アルトは本当に誰もいない学校の静かさを感じる。
シェリルか、あるいは自分の息遣いが聞こえるみたいだ。


「はい。」
「? 何?」
「ポッキーってお菓子。」
あれだ、なんの代り映えもないいつもの菓子箱。
シェリルが続ける。
「アルトと会うならお土産にって、グレイスがくれたの。」菓子箱を開けるシェリルを見つめる。
「ねっ、アルトはポッキー・ゲームって知ってる?」
取り出された細いチョコ・スティックが、シェリルの唇に触れる。
「・・・ああ。」
今度こそアルトには、自分の鼓動が聞こえた。

「はいっ、」チョコをくわえてシェリルが目をつぶってみせる。やわらかな頬のライン、つんと上を向いたチョコ・スティック。
「まっ、まてっ。なんだ急に!」
退くアルトの気配に反応したのか、シェリルがパチリっと目を開く。
「いっひゃなぃ、こんなことしてるひゃあいじゃなぃひゃ。」スティックをくわえたままの唇が揺れる。
目を伏せて何かを考える。
「聞いて、アルト。」チョコレートスティックを右手に持ち替えシェリルが言う。
「ねっ! アルトは、あたしの事、アイシテル?」
「なっ・・・」
なにを? わけわからない。なぜコイツは急にそんな事を言い出すのだ?
だが、シェリルの問い質すまなざしは真剣だった。
「しぇ、りる?」戸惑うアルトがつぶやく。暑い。教室の外は青空だが、窓は開けていない。アルトが席に着くやいなやシェリルがやって来た、窓を開ける時間なんてなかったし。
だが、隣りに座るシェリルは真剣なまなざしを放ちつづける。
「しぇ・・・りる?」アルトはもう一度言葉にする。
なんだこれは? 愛の告白なのか?

「はい」
唖然とするアルトの口にチョコ・スティックが差し込まれた。
「たべて・・・」


続く???
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  1. 2015/12/21(月) 22:41:15|
  2. 作品(マクロス小説)
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ちょこっとフイギュアとかに逃げる時があります。
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