時間旅行1これの続き。
このあとに少なからずエロい方向に持っていければラッキーなどと考えているので、更新の予定が立たない・・・。
ナンて言って、オマイ大丈夫かね?
興味津津な少年少女達。そのひそひそ声を無視して、アルトは外へ目を移す。
穏やかに晴れた空の下をトラムが進む。
ガッコへ。
「・・・出ない。」ってか、これ着信してなくない?
ランカはオオサンショうおの頭をひねり通話を切る。アルトへの電話はなぜか、コール音のあとに聞き取れないアナウンスに切り替わる。
なにを言ってるの? 単語かイントネーション、なにかが変。わかるようでわからない、なまりのある英語かなにかみたい。
「もう! どこ行っちゃったの、アルトくんったら。」
そう言いながら、ランカは何度もシェリルの事を考える。
「(シェリルさんは知ってるのかな? アルトくんの行き先・・・。)」
優しい風が小さく、ランカの部屋の白いカーテンを揺らした。
アルトのトラムがターミナルに入り、停車する。ここから学校までは、少しだけ坂を登る。
「定年坂」と呼ばれるこの緩い坂は、のぼれなくなると教授が定年を迎えるとか? 年をとり老人になるとこんな斜面もキツくなるという事か。
アルトは警備門から、校舎にはいる。今日は休日なのだ。
「はい! じゃあこちらに並んで下さい~!」正門の前、すでに内側のその場所で、若い女性の声が響いた。
「?」
さっきの子ども達・・・と、先生? 白地にうすいグレーのシャツ、スカートも薄いグレー色。
そして全体的に白っぽい服装の子ども達。肌もみな透き通る様な白さだった。
全体に浮き世離れ?と言うのか。なんだか今のフロンティア、ところどころに戦禍の残るこの船団とは違う雰囲気。
賑やかだった子ども達が、おしゃべりをピタリとやめる。
「この建物が、美星学園の校舎です。この学校は・・・」
学校案内?
説明を続ける背の高いその教員風の女性が熱心に話を続ける。ポリネシア系の顔立ちに金髪。けっこうな美人。
どうやらこちら(学園)からは人員の派遣はない。その女性が一人で対応している。
そうか、こんな状況だが、春が来れば新しい新入生が来る。学校見学も必要だろうさ。
アルトは熱心に聞き入る子ども達をみやり、そこから離れた。
そう、ああ言う子供達こそ、俺が守る未来なのだろう。
廊下から教室へと向う。グループから距離が開くと、学校は休日の顔だった。
たどり着いたのは、いつもの階段教室、いつもの机。椅子を引くと生体認証が起動し、画面ノートが広がる。
幾つかの掲示情報を確認する。学校に来る事がそもそも久しぶりなのだ。
掲示に、この前の学群テスト発表があった。
ええと・・・ちっ、ミハエルの奴、またトップか。
続けて聴講スケジュール、補講スケジュールを確認。
やばい・・・。
ここのところの非常事態宣言や何だのの影響で、だいぶ休講や、見なし補講に救われて来たが、もう破綻ギリギリだ。
「単位でも買うか・・・」アルトは独りごちた。
「単位って、な~に?」首もとを伝わり、二本の白い腕が後ろからスルリと伸びる。
伸ばされたその両手はアルトの前、体からすこし離れた場所で交差。
甘い匂いとともに、アルトの背にやわらかい体が重なる。
「単位ってなんだにゃ~ん?」
もう一度アルトの耳元でくすぐるような声。
ふんっ。一気に高まった鼓動を、ため息と共に吐き出してから、アルトは声の主に返事した。
「なんだにゃ~んとか。なに浮かれてるんだ、シェリル?」
続く!!(マジ?
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- 2015/11/10(火) 22:48:56|
- 作品(マクロス小説)
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